ス ト ロ べ リ ィ 

ある夏の日……俺は彼女に恋をした。

これは甘く幸せな夏の思い出。





**** ストロベリィ ****



「キバァァっ!!」
「ぃってぇーっ!!何すんだよっ!!」


後ろから思いっきり首を絞められて俺は死ぬかと思ったぜっっ…。
目の前に星が舞っているのが見えたぜ………。


「だってっ……さっきから呼んでるのに気づてくれないんだもんっ!!」
「ぇ…?ぁー悪ぃ…っ…だからって首絞めんなってーのっっ!!」
「キバが悪いんでしょー?」


あー全く…この女はーっっ!!
しょうがなく俺が付き合ってあげてるっつーのによォっっ!!
俺は今日、この女…の買い物に付き合うって約束なわけで…。
まぁ俺、犬塚キバはしょうがなく…いや…奢ってくれるってことで今日のことを約束したんだ。
大体なんで俺に買い物に付き合えとか言うんだァ?
女ってよく分かんねーーーっっ!!
俺の家が女家庭だからってんなこと分かんねぇよっ!!



「キバァー…何ボケっとしてんのよーーっ…行くよぉー!!」
「ヘイヘイ…分かったよ……」
「んもぅ…何シカマル見たいな返事してんのよー…」
「シカマル見たいで悪かったなっ……」



ぁーもー…女ってウゼーよなァ……文句ばっかり言ってきやがるっ!!
母ちゃんも姉ちゃんもそうだ!!女ってサイテーな生き物だよなっっ!!


























「見てみてーっ!!」
「んぁー…?」
「もーっ…これ見てよーっ!!可愛いーーっvV」
「ぁー…そーなぁ……」
「何よー…その態度ォー……」


がムッとしか顔で睨んできたけど俺は何て言って良いか分からず「悪い」と誤っていた。


「んっもー………ぁあwアレも可愛いーっvV」
女ってやっぱ…よく分かんねェー……。
なんで態度がコロコロ変わるんだよ?
何か猫見てぇだよなーっ…女ってよー……。
犬だったら可愛いとか思うのに…。


「ぁ…キバ、キバ!!来てよーっw」
「何んだよ?」


が「早く、早くっ」と俺を呼ぶ。
何だよー…っ
たく女ってハシャギすぎだよなァー!!
って俺もちょっとハシャギすぎな性格だけどよりはハシャいでねぇよなっっ!!
ぇ…ハシャいでるっけな………?
まぁ…ど、どうでも良いかっっ………。


「見てこの子ーっvV かぁぃぃ〜vvvv」
「んぁ?ドレだよ………?」







…………あっ……………






「ね?可愛いでしょー…このワンちゃんvVお店の看板ペットなんだってーvvv」
「…………………」


が店にあった犬の写真を指差した。
凄くその犬が気に入ったらしい。
はその犬の名前や誕生日などが書いてある段を見ていたが急に静かになった。


「…この子……今、怪我して病院に入院してるんだって……」
「……………………」
「キバァ……?」





似ていた……

赤丸に…………

それも瓜二つのようだった……

本物の赤丸のようで………

可愛いくて………

怪我をして入院しているとから聞いて、あの時の赤丸を思い出してしまった……

左近&右近と戦った時の傷ついた赤丸を……

とても見て居られなくて……

もう二度とこんな怪我はさせないと思った時の記憶が甦ってきて……





「キバ………っっ!!」
「うぁぁぁぁああああああああっ!!」


行き成りが押してくるから俺は吃驚して真正面から扱けてしまった。
マジで…格好悪ィんだけど……。


「もぅ…キバってば如何しちゃったの?」
「ぇ…ぁ……ぃゃ………」





言えない……。

赤丸と似てたから動揺したないんて………。

似ていたから赤丸が怪我をしていた時の事を思い出したなんて……。

何か恥ずかしいじゃねぇかっっ!!

というか…哀しくて………。

何て言って良いか言葉では表現できないけど……。

…あーもー……俺マジで可笑しい………………。






「……………?」
「ぇっとさ……んまァ…良いんだよっ!!」
「…何がよ……。」
「気にすんじゃねぇーーーーっ!!」
「んぁっ…キバァーッ!?」



俺は目にも追えぬ速さでその場を立ち去った。
俺の後ろに居たのことなんて全然気にせず。
何処か何処か遠くへ行きたくて………。
























馬鹿っみてぇー…俺。
言い訳が出来なくなったからって逃げ出すなんて。


……泣きそうになったから逃げ出したなんて………。


格好悪ィ………。
女残して逃げるなんて最低だな…俺。
アレは赤丸じゃないのに……。
でも似てて……。
あの時の赤丸の顔がどんどん甦ってきて……。









「ばか。」







その言葉と同時に痛々しい跡が残るようなパンチが飛んできた。



「……ぇ?…………………?」



驚いた…。

お気に入りの木の下に足を抱えながら座ってる俺の前に見下した態度のが居て……。

だってさ、あの時のことほって置きで逃げ出したのに……。

何でそのが俺の前に居るんだァ?





「そうよ。女を残して逃げ出すなんて最低男のキバ君。」
「なっ…誰が最低男…………」


言い返せなかった……。
だって俺、マジで最低男じゃん。







「で、何でが此処に居るんだぁ………?」




その時だった。

が俺の目の下の涙を拭った。

俺は自分でも知らない間に泣いていたらしい。

…馬鹿かよ……俺。

女に涙見せるなんて格好悪ィー……。



「…何で泣いてたのよ………」
「んなの…お前に関係ねぇ……っ」
「この意地っ張りっ!!」


また目の前に星が沢山。
俺、今死ぬかと思ったんだけどさ。


「ってぇ……っ」




「キバの馬鹿ァ!!何度馬鹿って言ったら分かるのよっ…!!…馬鹿馬鹿…ばかぁ!!」
「な………っ」


するとは俺の前に跪いた。
そしてのパンチが胸に炸裂した。
でも…今度のパンチはさっきとは違って……。
パンチってゆーか……叩いてきて……。
全然痛くなくて……でもそんなパンチをは何度もポカポカと繰り返した。
そしては俺の胸を叩きながら涙を流しはじめた。



「…………………?」

「もうっ…何で関係無いとか言うのよ……この馬鹿野郎っ………」

「……ぇ………?」





俺はの言っている意味が分からなくて……。

何で泣いているのかも分からなくて……。

ただ呆然と目の前のを見た……。




「キバは何時もそうだよっ……関係無いとか言って………悩んでる事とか話してくれないんだもんっ……」

……」

「私達…友達でしょ?だったら何でも話してくれたって良いじゃない……如何して話してくれないのよ…キバの馬鹿ぁ!!」




はそれを言うと急に大泣きをはじめてしまった。









俺は……物凄く馬鹿な男だと思った。

哀しかった時…側に居てくれる人が居たのに……。

悩んでいる時…話し相手になってくれる人が居たのに……。

俺は赤丸をこれ以上傷つけたくないから自分一人で頑張れると思っていたんだ……。

俺はの気持ちも考えてあげられない最低な男だ、馬鹿な男だ。

関係無いだなんて……ある訳ないのに………。

は俺なんかの為に泣いてくれる…とっても俺と関係のある人なのに……。

格好悪いとかそんなの全然要らないのに……。











「………………………」



俺は――――――――




「………キバ…………?」



分かった見たいだ――――――



「ごめんな……俺。」



自分の気持ちが――――――




ぎゅっとの体を抱き寄せた。
の体は温かくて……でも涙のせいで少し冷たくて…………。
俺の胸元にの涙が落ちてきた……。
それでも俺はぎゅっとを抱きしめる。
だってそれは俺の為に泣いてくれている涙だから……。





「ごめん、ごめん、ごめん………俺誤りきれないぐらいお前に………」


「いいの……もう…」


「今度からは絶対……を悲しませるような事しねぇから……っ」


「………うん」







それが俺がを抱きしめていた時のの最後の言葉だった。

けど……その言葉は凄く安心できて………。

暖かくて……幸せだと感じた。










俺は……が好きなんだ。

それが俺の気づいた気持ち。

まだには言えねぇけど……。

多分…も俺の事……。

……なーんてな。





























それから数日後。


俺はあの時何でが俺があの木の下に居るのが分かったのか聞いてみた。


「え?あ、それはね………」












あの犬が退院して、んでもって俺がに告白して。

と両思いになれたらいいなァ〜vV

……なんて夢みたいな話だけどさ。

夢で終わらないかもしれないな………。

だって。














「え?あ、それはね…………」


「ん?何だよ…?耳貸せって………」





「キバがね…良くあの木の下に居るの見てたからw」




















END。
















キバ夢。初のキバ夢なんで如何だったでしょうか?(何)

とりあえずネタ考えてなくて適当に書いてしました。。。

あ、でもパンチの所は凄く書きたかったんですw

途中からキバ君なのか不明でしたが……(シカマル化しそうでした…;;)

意味不なシーンありますけど…その所は気にしちゃだめですw(死)


またキバ夢書けたら良いな…vV

あ、でもその時のネタちゃんと考えとかないと……;;(汗)


05.5.4