初 め て の お つ か い 



めてのつかい






「まっ…待ってよぉ〜……!!」

「早くっ…早くしないと母さんに怒られるっ!!」

「でもおばさんは…っ……早くしろなんて言ってないよぉ〜っ…」


オレの後ろでは息を切らしていた。

全く…女って体力無いなぁ……。










今日はオレ、うちはサスケは初めてのおつかいをすることになった。

オレだけじゃ心配だからって今留守の兄さんの代わりに幼馴染のと一緒に行くことになった。

初めてのおつかいって、一人って行かせるものじゃないの?

そんなにオレが頼りないって事なの?

でも、一番頼りないのは…このなのに……。









「サスケくーん……八百屋さんって何処…?」

「は?」

「だーかーらー…此処だよ。地図の右上の赤印。」

「ぁ、そうだった!」

「そうだった…ってさっきから3回も説明してるんだけど……」



まるでが初めてのおつかいみたい……。
オレの方が年上っぽいなぁ…の方が年上なんだけど…。
















「あらっ、サスケちゃんいらっしゃいw」

「こんにちは、おばさんっ!!」

「相変わらず元気が良いわねv…あら、そちらのお嬢さんはガールフレンド?v」

「ばっ、ばかなこと言わないでよっ/////」

「フフッ。照れちゃってvv可愛いわね〜っvVトマトおまけであげるわv」

「有難うおばさんっvvvvv」

「相変わらずトマトが好きなのね〜」

「うんっ!大好きっvvvv」

「…サスケくーん。早くしようよぉ〜……」




は疲れて詰まらなそうにオレを見た。



「あ、うん…。じゃぁ、にんじんとたまねぎ下さいっ!!」

「はいはい。●●●円になります。」

「っと………ぁれっ!?」

「どーしたの?サスケくん……」

「……お財布が無い……」

「えっ!?」




オ、オレとしたことがぁぁ〜…。

初めてのおつかいでお財布をなくすなんてーっ…。

母さんに怒られる〜っ…兄さんに笑われるよ〜っ……。





「と、とにかくっ…来た道を探そう?」

「う、うっ…うんっ……」





























「……無い………」

「……無い………」



なぁぁぁぁぁああああああいいいいいいいいいいいっ!!


このままだとっ……。



















「サスケ!この子はもうっ…財布をなくすなんて何てドジなの!?≪ミコト母さん≫」


「全くっ!うちは一族の恥さらしめっ!!≪フガク父さん≫」


「お前のせいで財布をなくした子の兄ってあだ名が付いたじゃないかっ!!≪イタチ兄さん≫」


「サスケちゃんっ!!私達恥ずかしくて外も歩けないわっ!!≪うちは一族の皆さん≫」


「サスケ君にはガッカリよっ!!もうファンなんて止めるわっ!!≪サスケファンの女の子達≫」


「財布を無くしたから成績は学年でドベだ!!≪先生≫」


「財布を無くしたからお前はもう一生アカデミーから卒業できないようにしてやろう!!≪火影様≫」





…ど、ど、ど、ど、どう何しようっっ!!!


≪注意:上のはサスケ君の妄想です。≫


オレこのままじゃ………ッ


















「う、うっ、うっ……うっ………ぐすんっ…ぐすんっ」


「サスケ君………」


「このままじゃっ…ぐすんっ…大変な事になるっ…ぐすんっ」


オレは泣き出してしまった。

女の子の前なのに格好悪いっ……。















「さ、サスケ君っ………」


「ぐすんっ…うっ、うっ……ぐすんっ」


「うっ…うっ………ぐすんっ…ぐすんっ」



何故かが泣き出した。



「な、何でっ…お前までっ…泣くんだよっっ…ぐすんっ」


「だっ、だってっ…私のせいでも…っ…あるんだ…もんっ…ぐすんっ」


「うっ…うっ…ぐすんっ」


「ぐすんっ…ぐすんっ」







どうしてだろう……。








『『 わぁぁぁぁぁぁああああんんんっっ 』』








突然涙が止まらなくなった。


なんでかは良く分からないけど。


どうしてなんだろう……。






































その後もオレとはずっとずっと泣いた。






泣いて。






泣いて。










泣いてたら夕方になって……


































「サスケっ!?」


「かっ……母さんっっ…ぐすんっっ」


「こんな所に居たのね。迷子にでもなっちゃったのかと思って心配してたんだからっ!!」


「ごっ…ごめんなさぁぁぁぁあああいいぃぃッ……!」




オレは母さんに抱きついた。

母さんの腕の中で泣きまくった。















「よしよし。サスケってば…財布を家に置き忘れてて中々帰ってこないんだものっ…皆心配してたのよっ……」


「………え………?」




か、母さんっ……!?

今何て言った……!?




「だから…財布を家に置き忘れてたのよっ……」


「う、うそ……っ」


「…良かったね…サスケ君」


「ぁ…うんっ……」





で、でも格好悪い……。

出る前にちゃんと確認したのに……。



…ひょっとして……確認して置き忘れちゃった……とか?

















「さぁ、帰りましょう。ちゃんも、送っていくわね」

「ありがとうございますっ!」


この時外は真っ暗になっていて少し薄気味悪くて……。






ぎゅっ





「……サスケくん……?」

「暗くてお前が怖がらないように…手…繋いでやるよっ……」

「う…うんっ…v」


暗くてよく見えなかったけど母さんの笑っている声がした。



「さて、早く帰らないと。父さんなんて近所中に聞きまわってるわよ。『サスケ知りませんか?』って」

「ぇえええ!?あの父さんがぁ!?」

「ええ。イタチも心配しているに違いないわ。早く帰らないと父さんに怒られるわよ?」

「はっ…早くしようよーーっ!!」

「サスケ君っ…はっ、走らないでぇぇえ〜……!」






オレはの手を引っ張って走った。

その暖かい手を。












「ねぇ、サスケ君っ…」


「な、何だよ…っ」


「今度はちゃんと一緒におつかいしようねっ…!」


「ま、また…と一緒かよっ……」


「なによぉ〜……」










「ま、いっか……v」





また二人で行こうな…














END。




おつかいネタ。何も買えてないッ!(死)

おつかいに行ったくせに結局何も買ってませんでしたね(苦笑)

あ、トマトが有ったか…(待)

ギャグ…というかギャグってサスケの妄想だけなんじゃ…(ぇ)

フガクさんは本当なら聞きまわるわけないですよね……。多分。

でも書いてて楽しかったv(何)





この作品は桃色サマ宛、隠しページリクエスト夢です。

おつかいネタ、ギャグ…こんな感じですか?(汗)

気に入っていただけたら嬉しいです。



この作品は桃色サマのみお持ち帰り可能です。

隠しページ発見有難う御座いました。



05.6.6