花 光 香 咲 

咲+






「もーぅ……ナルト君ってばぁ!!」
「んっぁぁ……もう朝ぁ…?」
「もう朝?…じゃないわよぉ!!もうお昼なんだけどー……」
「へ!?ひ…昼ぅ!?」


辺りを見回すと皆弁当を食べていて時計は12時をさしている。
そしてオレの目の前には委員長のちゃんが立っていた。
オレは慌てて机から立ち上がった。


「うっそーッ…俺ってば何時間寝てたんだよーー……ッ」
「多分4時間ぐらいじゃないの?」
「イ…イルカ先生の授業もひょっとして………」
「ひょっとしてじゃなくて、寝てたって」
「ヤ…ヤベェ……先生気づいてたってば…?」



オレは恐る恐るちゃんに聞いてみた。



「気づいてたに決まってるでしょ…あんなに鼾掻いてたんだから……」
「先生…起こした……よなぁ?」
「うん。でも何度起こしても起きなかったから後で職員室に呼べって言われたわよ」
「――――――――…ッ!!」
「まぁ、自業自得ってやつね」


そう言うとちゃんはクスクスっと笑だした。
笑われるとスゲームカつくてーのッ!!
でも、そんなちゃんが可愛いなと思ったのは事実で……。
オレは変な気分だった。





そうオレ、うずまきナルトはちゃ…の事が好きなんだってばよ。
誰にも言った事ねぇけどな。
流石の(!?)オレでもちゃんには近寄りがたいっつーか委員長だから中々話す機会がねぇってばよ。
だってオレは馬鹿だしドジだし間抜けだしィ自分で言うのは嫌なんだけど不真面目。
それに比べてちゃんは委員長で真面目で礼儀正しくって(?)オレとは正反対なんだってば。
こういう時じゃないと委員長のちゃんと話せねェんだ。
何か切欠があったら良いのになァ……。























オレはイルカ先生に何言われるかを想像しつつポツリと廊下を歩いて行った。
少メートル先の職員室から誰かが出てくるのが見えた。
あ、丁度サスケが職員室から出て行った所だったってばよ。
ムッカーーッ!!何でィあの態度ッ!!オレを嘲笑うかのようなあの目つきッ!!気にいらねぇってばよッ!!
べーーッ!!…へヘンッ!!ざまあみろってばよッ!!
……って何やってんだろオレってば………。



はァ…早く職員室に入らねぇと……。
………あっ…………ちゃんがイルカ先生と話ししてるってば。
何話してるんだろなァー……って早く入らねぇとっ……。





「失礼しまぁーーすッ!!」



堂々とオレは入って行った。



「ナルトォーッ……遅いじゃないかぁ……まだ寝てたのかぁ?」



げっ…イルカ先生ってばスゲー怒ってるってばよォ……。



「ぃやぁ…その…サスケがぁ……」
「言い訳はいいからそこに立てッ!!!」
「ひゃっ……ひゃいっっ………!!」
「返事はハイだろッ!!」
「…ハイっっ!!」



イルカ先生は怖い顔をしてオレを睨んできた。
あんなに怒らなくてもいいじゃねェかよォ!!
…ぁ……まぁ……オレが悪いんだけどさぁ………。
流石にこのオレ(!?)でも傷つくってばよぉ!!



「ナルトォ…お前には、授業中居眠りしたので罰を与える……」
「バッ…罰ぅ?!そんなぁーっ!!ひでェーってばぁぁっっ!!」
「お前が悪いんだろうがぁぁっ!!」



ぅぅっ…イルカ先生の意地悪ぅっ………。
そんなに怒鳴らなくてもさぁぁ……。
居眠りぐらいで罰だなんて……はぁぁ…ちゃん見てるってばぁ……。
最悪だってばよぅ……(泣)



「そこでだ、まぁ先生は良い人だからそんなに辛い罰はさせないから安心しろ」
「イ…イルカ先生ぇーっ!!」
「罰は一週間朝と放課後の花壇の水やりだ!!」
「そ…そんなぁぁぁっ!!」




そりゃないってばよォー……!!
花壇の水やりだってぇーっ!?冗談じゃねぇってばよっ!!
んな面倒くせぇこと誰がするかってばよっ!!
「今回は特別に委員長兼風紀委員のに手伝ってもらうことになったからなっ」




「ぇっ…ちゃんがっっ!?」
「そ、宜しくね。って言ってもいつもの私の仕事だけど」

そっか、ちゃん風紀委員だしいつも水やりやってるもんなっ!!
…って違ーーーぅっ!!
もしかして…ちゃんとふ…ふた…二人っきりで水やりだなんてっっ!!
すっげぇチャンスだってばよっっ!!
イルカ先生に感謝しなきゃなぁっ!!こんなチャンス滅多にねぇってばよっ!!




「イルカ先生ぇっ!!有難うなぁっ!!」
「はっ?何言ってんだナルト?」
「んやぁーなんでもねぇってばよっ!!じゃっ!!」
「何で機嫌が良いんだ?ってナルトっ!!サボるんじゃないぞーーっ!!」
「わかってるってばよーーっ!!」
「何なんだ…一体?…ぁ。、後は宜しくな」
「………ハイ」











ふふん♪ふん♪ふーん♪
何だかすげぇ足並みが軽いってばよ〜♪
あーっ!!罰なのにすっげぇ楽しみだってばよ〜♪
何か何かっ!!今のオレってすげぇ無敵ぃ?みたいなぁーっvv
明日がすっげぇ楽しみで楽しみでしょうがねぇってばよォ〜w
早く明日にならねぇかなぁーっ!!
なーんて考えながら歩いてたら学校終わってもう夜。
でもって明日になっちゃったってばよ!!






















「おっはよぅーっ!!ございまぁすっ!!」


オレは珍しく早起きし、ちゃんより先に行こうって必死で来たんだっ。
職員室を見回すと今来たばっかりのイルカ先生一人だけだった。
あれ?オレってば早く来すぎちゃった…よな?


「な…何だ如何したナルトっ…やけに機嫌が良いなっ…しかも凄く早いじゃないかっ…」
「へッへェーン♪そうだってばよォ?v」


オレはすげぇ嬉しくてはしゃぎまくっていた。
それはもう表情に出まくってたっていうか何というか兎に角浮かれてたんだってばよ!!
はぁぁっw早くちゃん来ないっかなぁ〜♪でもって早く二人で花壇の水やりだぁっw


「先生吃驚しちゃったぞ…まさかお前がこんなにも反省してるなんて……っ」


イルカ先生が涙ぐんでいた。
でもオレはそんなことよりもちゃんと水やりだぁwって考えてたんだけどなっ。
これ言ったらイルカ先生に怒られちゃうな…絶対っつーか殺される?そりゃねェかっっ!!
その時、ガラガラ……っと扉が開く音がした。




「ぁ、おはようございますー」


ぁ…ちゃんだぁw今日も可愛いなぁぁっvvv


「ぉ…おはよぅぅっ…」


ってオレっ!!何緊張してんだよっっ!!


「ぁ、ナルト君っ!おはよっ!!」


オレの思った以上に元気よく挨拶されたので俺はすげぇ嬉しくて涙がでそうになった…って大袈裟か…(笑)


「きょ…今日から宜しくなぁぁっ!!」


挨拶されたことで緊張が解れたのかオレのテンションは凄く上がってて朝とは思えない程元気だった。


「ぇ…ぁ…うん」


ちゃんはちょっと驚いていた様子だった。
アレ?テンション上がり過ぎたってばよ?変に思われてる!?


「じゃ…行こうってばよぅ!!」


とりあえずちゃんと友に花壇に向かった。














オレ達が水やりを花壇がるのは裏庭だ。
表にあるのは風紀委員の代表とかがやるらしい。
ってオレは興味ねぇからあんまりその辺(!?)は知らねぇってばよ…。
その花壇は思ったよりも花が咲いてなくてまだ芽が出たばっかりって感じだった。
今から咲くんだろうなァー。何の花だろ…ってま、いっかw




「ナルト君?」
「ぇ?何だってばよ?」
「早く水あげよっか」
「そ…そうだってばねーvv」


ちゃんから如雨露を貰うとオレは水をあげ始めた。
俺はガーデニングでなれてるから結構平気だってばよw
あー平気ってのは力(?)の加減とかな。
ちゃんもなれてるっぽい手付きで素早く水をあげていた。
ぅゎぁ〜w流石ちゃんだってばよぅw



「ナルト君。コレが何の花の芽か知ってる?」
「んんや、しらねぇってばよぉ……」
「コレはね、チューリップだよっ」
「ぁ、チューリップだってばねっ!!」




確かによく見りゃ…チューリップだった……って言うかオレにはサッパリだってばよっ!!
だってガーデニングは好きだけどこういうのはサッパリだってば…っ。
ベランダに置けねェもんなっ!!…ぁ、置けるか……(苦笑)




「もうすぐ春だもん。きっと咲くねw」
「そうだってばねーw楽しみだってばよっvv」


きっと色鮮やかなチューリップが咲くんだろうなぁって想像するだけで楽しかった。
だってオレこういうの好きだしぃw
とくにちゃんが隣にいるとなると尚更なこと……。


「ナルト君ーっ!!あと3分で授業始まっちゃうから早くっ!!」
「へ?ぁあっ!!ハイハーイ!!」


ちくしょー…何も俺から話せずに終わったじゃねぇかぁー…。
今度は頑張らねぇとっっ!!

















それから毎日毎日、朝と放課後にちゃんと水やりをした。
でも中々会話が無くてっっ……全然駄目だってばよ………。
ちゃんの好きなものとか知らねぇし…オレってば全然駄目だってばよぅ……。
しかも今日は最後の日。それに今日の朝は雨降ってて水やりしてねぇし…。
ハァ…。今日の放課後で終わりかァ……。ぅぅっっ……。
丁度2時間目ぐらいには雨止んだのが幸いだったけど……。
あと少しでオレとちゃんが進展するわけねぇし…オレの恋は前途多難…か。








そして運命の放課後。
オレはいつもの様にちゃんが委員の仕事を終わらすまで待っていた。
別に待ってなくても良いけどさぁ…やっぱり好きな子と行きたいじゃん?なっ?
……って何話してんだオレ。なっ?って誰に話しかけてんだよ…オレって変だってば……?(苦笑)
ってあれ?いつもならもうちゃん来ていい時間なのに…遅ィなぁ………っ。



「ナルト君ーーっっ!!」
「…ちゃん?どうしたんだってばよ?そんなに慌ててっ!!」
「大変なの!!兎に角ついて来てっっ!!」
「ぇ?何だってばよぉー!?」


言われるがままにオレはちゃんについて行った。














ついて行った先はあの裏庭の花壇だった。

何が大変なんだぁ?オレ達がいつも放課後来るのは当たり前なのにさぁー…。

ん?何か…いつもと違うような……。

―――――――――――――――――――…っ!!

そこには鮮やかな色のチューリップが咲いていた。

それは思っていたよりもとても綺麗で見惚れてしまった。







「吃驚したでしょ?!私も凄く吃驚したんだからっっ!!」
「ぁ…うん…。すげぇ綺麗だってばよっっ!!」
「コレ咲かしたのって私とナルト君だよっ?!」
「すっげぇよなぁ…オレ達って…!!」
「ぅんwでも他の人とか自然の力とかがあったからこそだねw」
「そうだってばねぇw」



ぁー…凄い綺麗だってばよw
それに…チューリップがちゃんを綺麗に引き立てていて本当綺麗だった…。
やっぱり…ちゃんは可愛いってばよ…すげぇ綺麗……。
オレ…ちゃんに……言わなきゃ駄目だってばっ!!





ちゃんっっ!!」

「如何したの?ナルト君っ…?」

「あのさ…オレっ…オレっっ!!」

今しかねぇんだっ。今しか…。


オレには今しかねぇんだっっ!!オレはそう思わずを得なかった。


ちゃんのこと……好きなんだっっ!!」

「ぇ……っ」



長く沈黙が走った。



ヤバイ…オレってばフられる……!?

そうだよなァ…あんまり話したことねぇし……。

つーかオレ見たいな真面目じゃねぇやつじゃ駄目だよなァ……っ。

フられるの覚悟で告ったし何の悔いもねぇやっっ!!

やっぱりオレにはサクラちゃんしか居ねェのかもしれねぇってばよ!!

まぁ…しょうがねェか……。

好きだけど…諦めなきゃってばよ……。



「ナ…ナルト君っっ?」
「んあ……っっ!!」


やっぱりフられるんだろうなぁ……。


「あのね…私…………っ」


この後何て喋れば良いってば?このまま友達で居ような…とか?


「好きだよ…ナルト君っ////」


「へ………?」



オレはあまりにもの驚きに硬直してしまった。
ぇっ…ちゃんが……ぇ?
オレのこと…を……す……好きぃ………?
ォ…オレってば幻聴が聞こえたってばよ……っっ。
まさか…まさかな……っ。
そんなことねぇよな……っっ。





「……ナルト君っっ////」
ちゃん……っっ……マジで?////」


オレは己の耳を疑った。
だってそうじゃんかーーっっ!!
オレみたいな奴のこと…す…好きだなんてっ!!
げ…幻聴か何かだって思うじゃんかっっ!!


「マ…マジ……////」
「ぁ…ちゃん………っっ////」

















満開に咲いたチューリップがオレ達を祝福してるように思えた。

今まで話すことは少なかったオレとちゃん。

でもこの花達のおかげでこうして幸せになれたんだ。

少しだけサボるのも良いことだなァーって思ったけどさ…。

やっぱり駄目だな…っ。

オレはちゃんと居れて幸せvV

やっぱり告白して良かったって思うってばよw

チューリップのおかげだなっ!!










END。








初めてのナルトの甘物…。

ナルトは悲恋しか書いたことなかったので上手くできなかった…(笑)

しかも途中ギャグっぽくなったんだけど……。

花光香咲って題名何って読むんでしょうか?(待)

作者自体読めませんから…残念ッ!!(何が)

多分…「はなこうかさく」とか「かこうかさき」とか「かひかりかおさき」とか「はなひかりかさき」とか。

謎なので好きなように…(待)


05.4