約 束 し た の に 


束したのに





「パスッ!」

「はいッ!!」


『『 いけーーっ!シュートだッ! 』』



バッ



―――ピピ〜ッ―――




「やったぁぁぁーーー!!」

「さっすが期待のリーダー!!凄い!凄いよっ!ッ!v」

「ありがとうっ!ちゃんw」







「木ノ葉バスケガールチーム≪14点≫、コノハホワイトチーム≪10点≫…木ノ葉バスケガールチームの勝利!」



『やったぁ〜〜!!全国大会だぁぁーー!!』


苦難の全国大会へのチケットはこの試合に賭けられていた。

そして私達≪木ノ葉バスケガールチーム≫は全国へのチケットを手に入れた!

全国大会とは5つの国代表選手の戦い。

国の名誉に懸かる問題でもある。

その全国大会に私達が火の国代表選手として選ばれたのだ。



私は木ノ葉バスケガールチームのキャプテン、

皆からは≪リーダー≫と呼ばれている。










「全部のお陰だよ〜vV」

「も〜…ちゃんってばぁ〜…恥ずかしいよ〜///」



ーーーーーーー!!』



この声は……



『キバ君!』




彼は犬塚キバ。

クラスメートで、私をいつも応援してくれてる人。








〜!!おめでとォォォォなァァァァァーーーー!!』


「も…もう…キバ君ってば…声大きい……恥ずかしいよっ……////」





ーー!!だいす……っってててぇぇぇぇぇぇ!!』

「…いい加減にしろ。煩い。」

『ぁ、ネジ先輩!』

「ぁ、あ、あ、ぁ、……オメデトウ。」

「なーに固まってんだよっ!なんだよ、テレてんのかよ〜!!v」

「ち、ちがッ…俺は別に…ッ」

『ネジ先輩、応援ありがとうございましたーー!v』

「ぁ、あぁ……/////」

ーー!俺は!?v』

『うん。キバ君もありがとうー!v』


「………ォゥ。((何かネジの時と違うような…気ィする……))」

「………フン。((お前≪キバ≫などに俺は負けない…!))」






そして彼が日向ネジ。

1つ年上の先輩で彼も私を応援してくれる人。
















っ!優勝した記念にアイス買ってやるよっ!v」

「ありがとうvV」

「……フン。アイスなど子供が。」

「な、何だよッ!じゃぁお前は何買ってやるんだよッ!!」

「そうだな……そばとか…」


ボソっとネジ先輩が呟いた。


「そっ…そばって…お前が好きな食べ物じゃねぇかッ!!ぁ〜ははははははッ!!v」

「わ、悪いかッ!俺の好きな食べ物を与げてはッ!!」

「ぁ、あの…私……何でも良いよ?」



「お前って凄ぇ良い奴〜ッvvv」

「わっ……!!///」



キ、キバ君に抱きつかれちゃったッ////



「き…貴様ぁぁぁああああッ!!!」

「って…んぎゃぁッ!!……て、テメェ…んな事で柔拳使うことぁねェだろがッ!!」

「そんな事だと……?((俺なんてに触った事など一度も無いのに…コイツは……ッ))」



ネ…ネジ先輩の眼が…眼が怖いよ…ッ!!



「ぁ、あの…二人共…喧嘩は……喧嘩は善くないよ…っ?」


……」

「…………」



((な、何て良い奴なんだっ…!!)) ← キバ&ネジの心の声。




「と、とにかく……そこのベンチに座ろう?」


「そ、そーだなっ…」


「あぁ……」



















「…………犬塚。」

「何だァ…?((な、何故…姓名!?))」

「貴様……わざと…か?」

「な…何がだよ?((め、眼が…怖ェ……ッ))」

「………………」

「………何の事だぁ…?((ぇ?何?無言!?))」







するとネジが突然ベンチを指差した。

ベンチがどうかし……た………


ま、まさか………



「あーっ…ははっ………ッ…もう少しコッチに寄れるか?」

「え?うん……」



するとネジは無言での隣に座った。




「………((そう言うことかよッ))」


オレが真ん中に座ってたからネジは俺の隣にしか座れず怒ってた訳だな……。

の隣に座りてぇんならそう言いやがれッ!!

…ってアイツには無理か……。























「そういえばっ!もう少しで誕生日だよねっ!v」

「あ、そーだなっ!」

「………あぁ」

「ネジ先輩とキバ君って誕生日4日違いなんだよねっ!v」

「……そーだなぁ…そう言や……」

「………4日間だけ俺が2歳年上になる」

「な、何だよッ!んなの関係ねぇだろッ!!」

「フン。餓鬼が……」

「だ、誰が餓鬼だコノヤローーッ!!」




そう、今日は6月の最後。

あと少しでネジ先輩とキバ君の誕生日。

ネジ先輩は7月3日生まれ。

キバ君は7月7日生まれ。ぁ、赤丸君もねvV


関係無いけど全国大会が7月2日。










「それで、誕生日って何が欲しいかなっ…て」


「…………((誕生日に欲しい物?))」


「…………((そんな物は初めから決まっている…))」





((!お前だッ!!)) ← キバ&ネジの心の声。





「…べ、別にィィ〜……((なんて……))」

「俺も何でも良い……((言える訳が無い……))」







「んー…じゃぁ…如何しようっ……」










「じゃぁ、じゃぁ、オレッ!!優勝が良いッ!!」


「………へ………?」


「……俺もそれが良い。((キバのくせに良いこと言うな…っ!))」














「優勝って……」


「オレ(達)が欲しいのは、の全国大会優勝!!」


「だから、他の物は何も要らない。」








「ぁ…有難うっ!!…絶対優勝するからッ!!v」


「おう!楽しみにしてるぜぇ!!v」


「俺も…楽しみにしてる…v」




「うん!絶対優勝するからっ!v」








―――約束だよ――――






全国大会当日。

「ひゃぁぁ〜…試合出る訳でもねぇのに…緊張しちまうぜっ…」

「……フン。餓鬼が。」

「そーいうお前だって…!声裏返ってたぜ?((格好悪ィ〜!!))」


クスリとキバが笑った。


「笑うなッ!餓鬼が!…お前だって手震えてるだろッ!!((フンッ))」


ネジがキバを指差した。


「なっ!…って試合の時間じゃねぇかッ!!」

「しまったッ!餓鬼と話してたらもうこんな時間かッ!!」

「誰が餓鬼だァ!?…って今はんなことしてる余裕がねぇッ!!」

「フン。お先。」

「んぎゃぁーーッ!!こらぁぁ!待ちやがれぇぇーーーッ!!」


二人は試合会場へ走って行った。




















「あ、キバッ!ネジさんッ!」


……」


じゃねぇかッ!如何したんだ!?」



試合会場へ行くと其処には、の親友≫が居た。



「それが…リーダーがッ!がまだ来てないのッ!!」


『なッ…がッ……!?』




























ーーーーッ!!」






ーーーーーーーッ!!」
















「居ないなっ……」

「ったく…何処行きやがったんだぁ!?」



何処を探しても、は見つからない。





「俺は右!お前は左を探せッ!!」


「…分かったぜッ!!」








ライバルとか今は関係無い。


兎に角、を探さないと……


























ッ!ッ!ーーーッ!!」







何処だ?何処へ行ったんだ!?



家に電話をしたら、もう出掛けたと言われた……





何処だ?何処なんだ!?















ガサッ




「……ったぁ………」




あれは――――









ッ!!」





「ネッ…ネジ先輩ッ!?」





が居た


草叢の中に











「ネジ先輩ッ!!何で…此処に!?」



「何でじゃないだろう!?…試合の時間には来ないから、心配してを探して居たんだッ」



「ご、ごめんなさいッ……!私…会場に行こうとして上の崖から落ちて……」



「……そっ、そうだったのか……その右足は…もしかして…ッ!?」






の右足は切り傷で切ったらしく…血が出ていて……






「う、うんっ……崖から落ちた時に切っちゃって……それに…その足…捻っちゃって………」



「それで会場に来れなかったのか………」



「でも私…試合にッ…!!」




「無理だ!その足じゃ無理に決まっているッ!!」




「で、でも……大丈夫ですっ……っあッ」


は立とうとしていたが足を捻っているため、よろけて倒れてしまった。





「大丈夫じゃないだろうがッ!!」




俺は手を貸してやった。


そしてをを抱きかかえた。









「……ネジ先輩………ッ!?」



「……今から病院に連れて行く」



「だ、駄目ですッ!…私……試合がッ!!」



は俺に抱きかかえられたまま暴れた。





「暴れるなッ…試合は無理だ…っ……諦めろッ!!」


「だ、駄目ッ…だって……約束したんだもんッ!!」






………」






「だって…優勝するって……約束したんだもんッ!!」










――――絶対優勝するから―――――















――――約束だよ―――――






















……ッ」








「だって…や…約束…っ……したんだ……よ…っ」








は涙を流ながらこう言った









「…やくそ…く……っ……誕生日の……っ……約束…だっ…た…の…っ」









ッ…もう…もう…良いからっ……」




「…ゆ…う……しょう……する……って………やく…そ…く……っ」








ッ…お願いだからッ………やめろッ…」





























「……約…束………したのに………ッ」
























俺に抱きかかえられたまま




泣き崩れた












俺は








苦しかった











胸が痛かった




















どんな気持ちで居るのかが



よく



分かる












苦しくて



悲しくて



辛くて






………………………………………



















……好きだ………っ」












苦しくて




つい



声に出して言ってしまった






俺の本当の思いを






伝えてしまった




























「…ネ…ジ……せんぱ……い…っ」










俺は


を強く抱きしめた



この



弱々しい




彼女の骨が折れるかと思うぐらい





強く



強く





抱きしめた






























……」


「ごめんね…誕生日…」






此処は病院の病室。

は右足を骨折していたらしい。

それも相当複雑な骨折だったそうだ。







「良いさ…俺は…誕生日にもっと良い物をもらったから」


「…何?」








の心……////」









「ネジ…先輩……ッ/////」























その後、の抜けたチームは準優勝になった。







………」



オレはあの全国大会の時からとは一切逢っていない。









オレは……







あの時、あの場所へ居た。







左の道には居なかったから……



ネジを追い…右へ行ったんだ











そしたらさ






ネジがを抱しめてて……


マジで驚いた……


これは悪い悪夢か…と……







それで




ネジがに告って




とネジが強く抱きしめ合ってて………






オレは






その場を立ち去ったんだ







覚めない悪夢を見たくなくて




いや…悪夢ではなくて…現実だけど
















……



今日は7月7日。




オレの誕生日だぜ?







もう




オレは




お前からは何も貰えないんだな………








でも




大好きだぜ?












END。






初のVS物と言う事で。

VSってこんなんですか!?(待)

な、何か違うような……;;(汗)

一度で良いからこの2人の誕生日ネタ使いたいって思い入れてしまいましたv(爆)

何かキバの悲恋物っぽくなってしましました…申し訳ない;;(誤)




この作品は水川蒼唯サマ宛の隠し部屋リクエスト夢です。

ネジVSキバ、甘とシリアス、取り合いと言うことですが…こんな感じで宜しいでしょうか?

落ちはネジにしました。なんとなく…(謝謝謝謝罪)

気に入って下されば嬉しいですv


この作品は水川蒼唯サマのみお持ち帰り可能です。

隠しページ発見有難うございました。



05.6.7