た だ 、 君 を 想 う 

アナタを想うたび、胸が苦しくなった。







『 ただ、を想う 』








「あれー?サスケ君だ」



丘の上には女の子に人気のおしゃれなカフェがる。
そのカフェに、おしゃれな雰囲気が全く似合わないうちはサスケがいた。
彼はいつも同様にツンとした表情で自分の名を呼んだ少女、を見上げた。



「珍しいねー!サスケ君がこんな所にいるなんてv」

「うるせェよ……」



下を向きボソっとサスケは呟いた。
実際彼が何故このカフェに居たのかは謎だったが、は彼に会ったことをとても喜んでいた。




「ねーサスケ君。何飲んでるの?」

「…………」

「あ、ここの苺ケーキ美味しいんだよ!v」
「…………」

「食べてみなよーv本当美味しいからさ」

「……俺甘いもの苦手なんだよ…」



ガタン。

そういうと彼は突然席を立ちレジへ向かって歩いて行く。
ポケットから『120円』を出し会計を済ませると即座にカフェの扉を開け、外へ出て行ってしまった。





サスケの突然の行動に暫く思考回路を停止していただっかが、ハッと我に変わると彼を追い扉を開けた。
外には彼の姿はなく、辺りを見回しても見つからない。


((まだ遠くには行ってない))


と思い、急いで彼の後を追いかけた。









何故後を追いかけたか、なんてには分からなかった。

多分本能的に彼とまだ話しただろう。



これが『恋』だとまだは自覚をしてなかった。


















夢中で走っていると懐かしい面影が目の前を過ぎる。




あの後姿は、、、










「サ、サスケくーーーんッッ」



思わずサスケの胸には飛び込んでしまった。
サスケも突然の事でバランスが保てず、と共に地面に倒れ込んだ。


















「って…お前突然なんなんだ…?」


「わ、私にも分かんないよ…なんか……もっとサスケ君と話たかったんだもん…」


「は?」



突然の事で混乱して涙を流すにどうしていいのか分からずサスケは戸惑っていた。
その戸惑っているサスケの妙な動きには笑い出した。














「な、何笑ってんだよッ!!」



突然笑われて恥ずかしくなったサスケはムッとを睨んだ。
分かり易い照れ隠しである。







「だっ、だってサスケ君っ…面白いんだもん〜…あははっ」

「お前なァ……ッ」



見る見るうちに真っ赤になるサスケを見てさらには笑い出した。
サスケは恥ずかしさのあまり下を向き無言のまま、ただ笑うの声を聴いていた。























そのうち日が暮れてきた。
オレンジ色に光る太陽が二人を照らしている。




「あっ…もうこんな時間か……」


「…お前のお陰で無駄な時間を過ごしちまったぜ……」


「む、無駄って何よぉーっ」




ムッとなりサスケを見るに対しサスケはクスっと笑った。
サスケの笑った顔を初めて見たは不思議な気持ちになった。




((何だろ…この胸がギューッってなる感じは))












「……そろそろ帰るか」



「う、うんっ……」





サスケはスッと方向を変え家の夕日の方へ顔を向けた。
太陽の逆光によりサスケが眩しくて見えなくなる。
光を妨げようと手を顔の前に当てながら後向きに歩くサスケを見た。










「ま、またねーっ」



「………おう」





と一言を呟き、家の方角へ歩くサスケをはただ呆然に見つめていた。



((まだ言いたい事が沢山あるのに……))






抑えきれない想いを胸に秘めながらずっと序々に見えなくなっていくサスケを見つめ続けた。


サスケが見えなくなるにつれて胸が苦しくなる。






まだ『恋』だと自覚してないこの想いを序々に募らせながら消えかかる夕日を見つめていた。








また逢えることを祈りながら。









fin...







新年初の夢小説でございます!!

1年とは早いものですね!!このサイトももうすぐ開設から(ってまだ先だけれども)2年…!!

早いです、早すぎます!!(笑)

今回は今までとは少し違った感じに書いてみました。

梓川の書く夢小説でハピエンじゃない話は結構珍しいんですが、如何だったでしょうか?

気に入って頂ければ光栄ですw




2007.1.1