真 紅 の 理 


--真紅---


その意味は『濃い紅色。正真の紅赤。』


オレの気持ちは真紅


誰にも止められない情熱の真紅


そう、恋は情熱の真紅





【真の理】





ここは木ノ葉の里でも珍しい綺麗な薔薇園。


ごく僅かの"セレブ"と呼ばれる人達が訪れる楽園である。


そこに何故オレ、犬塚キバがいるかって?


それはだな……




「オイ、何ボサっとしてんだァ?!早く掃除しとけよ、犬塚!!」

「はっ、はいぃぃ!!」



そう、オレ犬塚キバは現在バイト中。

しかもバイト先はセレブの訪れる薔薇園だ。




「流石にセレブの楽園と呼ばれているだけあって綺麗だなぁ。」


辺りには、色鮮やかな薔薇が咲き誇っているる。

新種の青色の薔薇など珍しい種類まで咲いている。

ここは本当に木ノ葉の里か?と思うのも無理の無い異様な光景であった。

ましてや普通の忍者の家庭に生まれたキバからして見れば天国か何かであっただろう。




辺りの異様な光景に感動しつつもキバは掃除を始めた。

まずは落ちた花びらを箒で集めるのだ。

容易い事だと思っていたが意外に難しい。

不器用で上手く花びらを集められないキバは次第に苛立ちを覚え始める。




その時だった。



「あの…お手伝いしましょうか……?」

「え…?」



キバの少し乱暴な箒捌きに少し引き気味になりながらも一人の少女が声を掛けてきた。

身形からして"セレブ"である事は間違いない。

栗色のロングヘアーが印象的な少女だった。




「いや、オレのバイトなんで……ッ」

「で、でも…大変そうですし……二人でやった方が絶対早いですよ…?」

「そりゃそうだけど…っセレブな御方に手伝って貰うなんて…出来ねぇ、じゃない…出来ませんッ」

「……セレブ…ですか……」



"セレブ"と言う言葉を聞いた瞬間、少女の顔色が変わった。

どこか悲しげな表情を浮かべた少女に不意に胸がざわつき始める。

ヤべェ、オレなんか変な事言ったっけ…!?

慌しくなるキバの表情に少女はハッとして我に返った。



「す、すみません…。突然変な事を……」

「え?え?いや、あの…全然謝ることじゃねェ…ッ!!オレが掃除が下手なだけだし…」

「いえ…あの、じゃあ…私帰りますね…。お掃除頑張ってくださいっ…」



そう言うとその少女は素早く去って行った。

なんだったんだぁ?

突然去って行った少女に疑問を持ちながらもキバは掃除を続けた。




「確か俺が"セレブ"って言ったら顔色が変わったよな……」




気がつけばその少女の事を考えてしまう。

何故あの子は"セレブ"と言う言葉を言ったら顔色を変えたのか。

それが不思議で堪らなかった。

多分今日の事は絶対忘れないだろう。



それは、去っていく少女のビー玉のような水色の瞳には微かに涙が浮かんでいたのだから。


そのビー玉の様な悲しそうな瞳は忘れたくても忘れられない。


その瞳を思い出すだけで胸が苦しくなる。





この時はまだこの気持ちが理解できていなかった。







これが"恋"だという事を。







そしてその恋が"真紅"のように燃えてしまうという事を。







その時のオレは知らなかった。



















fin...









という訳で久々の小説です!!(嬉)

久々がいきなり連載物…!!ワォ!!(何)

久々すぎて小説の書き方忘れました、どうしましょう?(オイ)

という感じでできた小説です(意味不明)

続きは次回…!!

次回は何時になるか分かりませんが…(汗)

今回は薔薇園という事なので背景も薔薇に…!!(真紅の薔薇!/笑)

なにやら妖しい雰囲気に(笑)






06.08.16